水泳とみみ・はな・のどの病気
みみ・はな・のどの病気は、水泳によって引き起こされたり悪化したりすることがあります.水泳とこれらの病気との関係を知ることは、病気の予防と治療を行うためにとても大切です。
以下に述べることは、ー般的注意事項ですので、患者さんの年齢・病名・疾病期間・程度・その他の事情によって水泳の可否は、微妙に異なる場合があることをご理解下さい。
水泳とみみ
急性外耳炎は、水泳が原因で起きる場合がかなりあります。不潔な水が耳の中に入り外耳道の皮膚炎を起こします。痛みや膿が出ている時は、水泳は控えて下さい。
急性中耳炎は、風邪の合併症として起きることが多いのですが、発熱・耳汁・痛みなどの急性症状がある場合は水泳は控えて下さい。
滲出性中耳炎は、鼻汁が少量くらいなら水泳をしても支障のないことが多いのですが、水泳によって鼻汁が増えると悪化する事があるので要注意です。
鼓膜チューブで治療中は、原則として水泳は控えて下さい。しかし、耳栓と水泳キャップを使用する条件で水泳をしてもよいとするドクターもいます。
その場合でも潜水と飛び込みはしないで下さい。
いずれにせよ、かかりつけの耳鼻科医に相談して行って下さい。
水泳とはな
急性副鼻腔炎は、痛み・膿性鼻汁・鼻閉など急性症状がみられる間水泳は控えて下さい。
アレルギー性鼻炎については、塩素濃度の高いプールで泳ぐと悪化するという報告もありますので、水泳の前後に抗アレルギー剤の点鼻を行ったり、一時的に休んだりするなどのきめ細かい対応が必要ですので耳鼻科医に相談して行って下さい。
水泳とのど
咽頭結膜熱(プール熱)は、他人にうつす危険性があるので水泳は控えて下さい。
咽頭炎・扁桃炎も、痛み・発熱などの急性症状がみられる場合は水泳を控えて下さい。
以上、みみ・はな・のどの病気と水泳について-般的注意事項を説明しました。最後にこれらの予備知識をもつことが、患者と医師のよりよい信頼関係を作るうえでの一助となることを希望します。